SEの仕事力向上

IT企業でSEはブラックすぎる?体験談と回避するための方法

2020年6月28日

※本ページはPRが含まれます。

  • 既にSEやっているけどもしかしたらブラック企業かもしれない…。
  • IT企業でSEになりたいけどブラックすぎる会社はどうにか避けたいな…。

IT業界がますます陽の目を浴びている昨今ですが、残念ながらIT企業の中にはブラック企業が存在します。
SE界隈でよく言われるのは3Kですね。

  • きつい
  • きびしい
  • 帰れない

稼げると思ってIT企業へ転職したのにブラック企業に遭遇してしまった…なんて人もいるのではないでしょうか?

ミツキ
ミツキ

僕も新卒で入ったITのブラック企業で4年間SEをやってました…。というわけで本記事はミツキの実体験を元に解説をしていきます。

IT企業はうまく立ち回ることができれば、年収1千万以上稼ぐことも可能ですし、手に職がついてくいっぱぐれる心配が減るといったメリットがあります。
ただ、その反面でブラック企業に遭遇してしまうと「SEはブラックすぎる…」とネガティブ思考に陥ってしまうことも。

実際に僕が遭遇した状況でいうと下記のような状況でした。

よくいう話として、IT業界はゼネコン構造だからブラック企業になりがちと言われることがあります。
このゼネコン構造というのはいわゆる子会社への委託、孫請け、ひ孫請け、ひひ孫請け…となっていく構造のことです。(下記図参照)

IT企業のゼネコン構造実際の体験に基づいていえることは、一理あるけどこれが全てではないということです。
というのも、僕が最初に就職した企業はそれなりの大手でクライアントから直で業務を請け負っているにも限らずブラック企業だったから。

実際どういう状況だったかは詳しく解説していきますが、もし現時点でブラック企業に入っているのならすぐに辞めたほうが良いですし、これからIT業界へ転職するならブラック企業は避けるべき

といっても、どのようにブラック企業を避ければ良いかわからないという方もいると思うので、ブラック企業を避けるための具体的な方法についても解説していきます。

ミツキ
ミツキ

  • 僕はSE歴9年(会社員4年/フリーランス5年)
  • 現在はフリーランスWebマーケターとして活動中

IT企業でのSEのブラックすぎる状況の体験談

それではまずIT企業でSEをやっていた時にどのようなブラックな状況だったのか見ていきます。

注意点

本ブログを見て頂ければ僕がいた会社がどこかわかりますが、2010年~2013年の話なので厳密に今同じような状況かはわかりません。

【ブラック体験談1】残業時間が月で平均150時間

SEやっていると残業自慢が流行りのように飲み会とかで話されていたりしないでしょうか?
僕の周りでも「残業が100時間超えちゃって~」みたいな話を聞きますが、100時間はまだまだです…笑

僕の残業時間は月間最低100時間、MAX200時間は越えていて平均すると150時間くらいは残業していました
残業の実情の詳細については下記の記事でも解説しているのであわせてご覧ください。

SEが残業なしの仕事をするための心得!転職することが最短ルートでおすすめ

SEが残業が多い理由と残業を減らす方法

残業してしまうとプライベートな時間は削られますし、副業する時間を取るのは難しいですし、残業代がしっかり出ない限りは良いことないですよね。。

【ブラック体験談2】土日祝は休みじゃない

残業200時間とか100時間ってどういう働き方?!とたまに聞かれますが、勿論土日は休みじゃありませんでした

就活時の募集要項には「土日祝休み」と書いてありましたが、僕が配属されたところは休日もシステムになにかあったときのために待機する仕事だったので休みになりようがなかったです。

ミツキ
ミツキ

常時15連勤で休みの日に資料まとめしないと間に合わなかったですし、スマホで仕事のメール確認をしたりもしていたので実質365連勤していたという感覚です。

時給換算すると軽く1000円下回って、600円もいってない感じですね。。笑
学生時代は居酒屋で時給950円のバイトをしていたので、学生時代の方が時給良かったです…。

【ブラック体験談3】残業代は出ないのが当たり前

多分ここまでで読んでもらうと「残業沢山やって休日も仕事してたら残業代めっちゃ稼いでるじゃん!」と思われる方もいるかもしれません。

ただ残業代はほとんど出ませんでした。
サービス残業(裁量労働制)だったのでいくら残業して休日出勤しても給料の変化なしです

手取り20万程度で月250時間~400時間くらい働いていたので、今思うと完全に労働力の搾取ですね。
残業代をもらっていたら、普通の給料以上に残業代の方が多かったはずなのでかなり会社に搾取されていました。

参考

  • 当時の給料:月収25万円×12カ月+ボーナス:給料4か月分=400万円
  • 仮に残業代出ていた場合:月収25万円×12カ月+ボーナス:給料4か月分+残業代(月25万円×12カ月)=700万円

年間300万円、トータルでいうと1千万円くらいは会社に搾取されていたかもです…。

【ブラック体験談4】上司にパワハラされる

そんな頑張って働いていたら上司も褒めてくれる!!
…というわけにはいかないものです。

当時の僕の上司、プロジェクトリーダーは関西出身アメリカの大学院卒のエリートで仕事できない人が嫌いなのか毎日怒られていました

ある程度なら我慢できたのですが、「何のために生きてるの?」みたいな質問をマジなトーンでされた時はさすがにメンタルに来ましたね。
キャリア面談などでどんなキャリアを築くか決める上で人生の目的を聞かれるなら良いですが、怒られている流れで聞かれると「生きてる価値ないのかな」という気持ちにもなりかねません。。

教育するためにやってくれてたのかもしれませんが、高圧的に教育するのも度を超えたら良くないです。
中には高圧的なほうが燃えるという方もいると思いますし、どちらかというと僕も燃えるタイプですが、ホントに度を越えると相当きついです。

一緒に働いていた僕の先輩はパワハラにメンタルがやられて精神科通っていましたからね…。

【ブラック体験談5】会社の見栄張りにお金使って社員に分配されない

会社の経営が厳しいから給料あげるのは厳しい…というならわかるのですが、給料上げてほしいのに全然上がらない時に会社が『◎◎◎ヒルズ』に引っ越したらどう思いますか?

もう全力で突っ込むしかないですよね(笑)
僕が辞めた後に引っ越したのですが、給料上がらなかった理由はそのための蓄えだったのか?!と考えると腹立たしいものです。

最近は残業代が出るようになって幾分社員にも分配されるようになったようですが…しっかり残業時間をつけられているかは怪しいですね。
やっぱり、どんなに見てくれをよくしていても内部が崩壊していたら会社としてはダメです。

【ブラック体験談6】転職してきた人が役職就く

僕は入社当初出世しようとめっちゃ頑張ってました。
でも1年目からそうだったのですが、上の役職に就く人は大体中途で転職してきた方々

実際僕が1年目の時は転職してきた方の下で数ヶ月働いていました。
その後も別の会社で役員やっていた方を引っこ抜いてきたり留まることしれずだったので、出世するのはかなり大変という環境でした。

プロ野球でいうところの少し前の巨人のような感じで、お金でモノを言わせてできる人材を取ってきて生え抜きがしっかり育たない…という感じですね。

SEのブラックすぎる会社を退職する方法【実体験紹介】

ここまで僕のいた会社の例を交えて会社のブラックすぎる一面を見てきましたが、会社がブラックすぎて辞めたくなったら変なこだわりはせずに早めに辞めた方がいいです。
転職サイトやエージェントに登録して転職すれば良いだけの話ですが、おさえるべき点が2つあります。

1.考え方を切り替えることが重要

ブラック企業あるあるとして辞めたいと言っても中々辞めさせてもらえないということがよくあります。
僕も実際3回くらい上司と面談して止められたので正直心が折れそうになりました。

幸い僕は会社外に相談する知人がいて、某大手電鉄で元々人事されていた方に言って頂きました。

  • 人が抜けたときに後釜を用意するのは会社の経営陣の仕事であって従業員の仕事ではない
  • 有給は消化するために制度としてある、消化させない会社はおかしい

この2つの言葉には大分救われました!
一つの会社で働いているとなかなか気づかないと言うか知らないものですよね。

つまり、あなたがブラック企業で苦しいと感じているのであれば会社のことは気にせずに自身のことだけ考えるようにしましょう。

2.上司に申し出をする際に注意すべきこと

転職することを上司に申し出る時、間違ってもみんながいる前で申し出てはいけません。
そんなことしようとする人いませんかね?
僕はみんながいる前でしたのでメチャクチャ怒られました(笑)

怒らせてしまうと辞めるのも手間取ってしまうので穏便にいくのが一番です。
どんなに嫌でもしっかりと上司と対面で話す時間を使って思いを正直に伝えましょう

理由が思いつかない方は、最悪「親戚が体調悪くて看病が必要だから地元に帰らなきゃいけない」とかでもいいと思います。
辞めた後に会ったら気まずいと思うかもですが、「友達に会いに来た」とか「看病したら良くなって戻ってきた」とか適当な言い訳をすればOKです。

もし辞めたいと言っても全然辞めさせないということであれば、退職代行サービスを使ってしまうのもありですね。
会社を辞めるのにお金を払うのはもったいないと思うかもしれませんが、あなたの貴重な時間を無駄にしないためと考えれば安いものです。(3万円~5万円が相場)

退職代行おすすめランキング

※僕が運営している別サイトへジャンプします。

僕が会社員時代はなかったサービスなのであと5-6年くらい前に出てほしかったです…。

SEのブラックすぎる会社を辞める流れ(僕の実体験)

具体的にどうすればいいんだろう?という方向けに僕がどのような流れで辞めたかの実例を紹介します。

ブラック企業を辞めた流れ

step
1
2013/3:退職を意識し始める

2年間くらい上記のような状況だったため退職を意識し始める

step
2
2013/6:退職を決意

会社の外の世界に触れてブラックであることに気づき辞めることを決意

step
3
2013/8:退職の交渉

  • 唐突に自分と上司以外が2人いる中で辞める事を宣言→怒られる
  • 後日1対1で上司(プロジェクトリーダー)と面談→更に上の方(部長)と1対1で面談し引き止められる

step
4
2013/9:退職に向けて引き継ぎ

  • 部長と再度面談し辞める事が決定
  • 引継ぎの計画を立てる・・・2014/1まで4ヶ月丸々かかることが判明
  • 引継ぎスタートして、日々の業務+引継ぎで毎月200時間以上残業する日々

step
5
2014/1末:退職

  • 有給が30日近く残った状態で退職

step
6
2014/2~:フリーランスSEへ転職

  • フリーランスSEへ転職

辞めると意識し始めてから1年、退職を決めてから半年かかりました。
ただ、法律でいうと辞める2週間前に申し出をすれば会社を辞められるというのが決まっています。

参考

また、会社の承認がなくても、民法(明治29年法律第89号)の規定により退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは、退職となります(民法第627条第1項)。
ただし、期間の定めのある雇用、契約社員などの場合は別です。

引用元:日本法令

会社によっては1か月前にというのがあるかもしれませんが、会社の決まりよりも法律の方が強いので、気にする必要はありません。

IT企業でブラック企業を避けるために最低限やるべきこと

ブラック企業から転職するにしても、異業種からIT企業へ転職するにしてもブラック企業を避けたいというのが当然考えることかと思います。
そこでブラック企業を避ける方法として、最低限やるべきことを3つ紹介します。

1.複数の転職エージェントへ登録をすること

まず一つ目は複数の転職エージェントへ登録をすることです。

下記記事にてIT業界でおすすめな転職エージェントの紹介をしていますが、レバテックマイナビエージェントの2つは最低限登録必須と言えます。
プラスでTech Stars Agentワークポートなども登録しておくと良いです。

SE歴9年が解説!ITに強い転職エージェントおすすめ9選と選び方

SE歴9年が解説!ITに強い転職エージェントおすすめ9選と選び方

なぜ複数のエージェントに登録すべきかというと、提案される案件数が増え選択肢が増えるので比較検討しやすくなるからです。
次に紹介する求人情報を見る際のポイントを確認の上で、多くの企業をしっかりと吟味していくとブラック企業へ遭遇してしまう可能性を下げることができます。

また、もしSEの経験が2年以上あるのであればフリーランスになってしまうのも選択肢の一つです。
その際もフリーランス向けのエージェントを複数登録することが必須条件と言えます。

フリーランスエージェントおすすめ16選と選び方の注意ポイント

おすすめのフリーランスエージェント

2.求人情報をしっかりと確認する

2つ目のやるべきことは求人情報をしっかりと確認するということです。
この「求人情報を確認する」というのだけ見ると下記のようなものをイメージされるかと思います。

レバテック求人情報※画像はレバレジーズテックから引用

ただ募集要項の詳細を見たところでブラック企業なのかどうなのかはわからないですよね?

そこで活用すべきはSNS、特にTwitterです。
Twitterで社名を検索するとその会社に対するリアルな声や実際に働いている方のアカウントを見つけることができます。
まだ社歴が短い会社は口コミがなかったりもしますが、最近はTwitterで採用活動をしている企業もあるので参考になるようなツイートも多くあります。

あとは「○○(社名) 評判」でググるとその会社の口コミを見つけることもできるので、実際に働いている方のリアルな声を見てみると良いでしょう。

3.スキルアップしていくことを怠らないこと

最後にブラック企業につかまらないために大事なことは、スキルアップしていくことを怠らないことです。
僕がブラック企業で4年間も消耗していた原因として、途中で成長が止まったこととプログラミングができなかったという2つがあります。

スキルアップしたい・成長したいという気持ちがあればブラック企業にいることはマイナスでしかないのですぐにその場を抜けようという気持ちになります。
ただ僕の場合は途中で成長意欲をなくしてしまったため、「ブラック企業だけどしょうがないな…。」という気持ちになってしまいました。

なので、成長意欲を怠るとブラック企業に気持ちを洗脳されてしまいます。

また、プログラミングができなかったということに関しては下記にて解説をしています。

SEでプログラミングできないのはヤバい!その理由と抜け出し方

【悲報】SEでプログラミングできないと消耗してお先が真っ暗です

上記を見て頂ければわかると思いますが、プログラミングができないなら独学かプログラミングスクールを活用してプログラミングをできるようにしておくことをおすすめします。

参考

プログラミングスクールに関しては下記にて受講生67名にアンケートを取った結果を元に本当におすすめの7社を紹介しています。

【2021年】プログラミングスクールオススメ7選!99名の体験からわかる失敗しない選び方

万能なスクールとしては、オンラインで受講できるテックアカデミーですね。

テックアカデミーのおすすめコース

まとめ

今回は僕の経験からITのブラック企業でSEをやってきた体験談から抜け出す方法・ブラック企業を回避する方法を解説しました。
ほかにもブラック企業の状況は色々とあると思いますが、僕の状況としては下記の通りでした。

SEのブラックすぎる企業の一例

  1. 残業時間が月で平均150時間
  2. 土日祝は休みじゃない
  3. 残業代は出ないのが当たり前
  4. 上司にパワハラされる
  5. 会社の見栄張りにお金使って社員に分配されない
  6. 転職してきた人が役職就く

全部同じでなくても同じような状況の方もいらっしゃるかと思います。
途中でも書いた通りで、ブラック企業で過ごす期間はあなたにとってマイナスでしかないのですぐに辞めることをおすすめします。

レバテックマイナビエージェントの2つは最低限登録して、プラスでTech Stars Agentワークポートなども登録した上ですぐに転職活動始めましょう。
SEとして実務経験が2年以上あるなら年収600万以上にできる可能性があるフリーランスになるのもありですね。

フリーランスエージェントおすすめ16選と選び方の注意ポイント

ブラック企業を避けたいのであれば、求人情報の募集要項や口コミをしっかり確認することが大事です。
また、フットワークを軽くしておくことも大事なので、現状に不満があるという方は本記事を閉じたらすぐに行動していきましょう。

転職に興味がある方必見

IT転職エージェント

  • エンジニアとして収入を上げたい
  • 失敗せずに転職をしたい
  • どんな企業へ転職できるか知りたい

実際に転職した方にアンケートを取り、IT業界歴10年以上の経験をもとにオススメの転職エージェントをまとめました。
是非参考にしてみてください。

  • この記事を書いた人

ミツキ

フリーランスエンジニア兼Webディレクター【信念】『周りの人と自分が生きたい人生を生きる』【経歴】学習院大学経営学科→独立系SIerでSE4年→フリーランスエンジニア5年→現職。>>お仕事のご依頼 >>プロフィールの詳細

-SEの仕事力向上